副首都構想で福岡の住宅需要はどう動く?今こそ戸建賃貸が有望な理由
日本は今、大きな転換点にあります。
首都直下地震や南海トラフ巨大地震といった大規模災害へのリスクが高まる中、「東京一極集中」を見直し、国の機能を分散させる議論が加速しています。
同時に、地方都市の価値が再評価され、企業や人の動きにも変化が見え始めています。
その中で、特に注目を浴びているのが「副首都」という考え方です。
首都機能をすべて移すのではなく、国の中枢機能を複数の都市に持たせ、非常時に備える“バックアップ首都”を整備するというもの。
そして、その候補としていま急浮上しているのが福岡市です。

福岡は九州の玄関口であり、国際都市として発展を続け、若者人口比率も高い都市です。
国内外の企業誘致でも成果を上げており、今後さらに「人が集まる都市」として成長する素地を持っています。
その福岡が、もし副首都機能を持つことになったら、街の価値、不動産、そして居住ニーズはどう変わるのでしょうか。
このコラムでは、福岡市の副首都構想をめぐる動きと、その時不動産市場や戸建賃貸業界にどのような影響が生まれるのかを整理していきます。
副首都構想と福岡市の名乗り出
高島宗一郎市長は、東京都直下地震や南海トラフ巨大地震を想定した際、同時被災リスクが少ない大都市として福岡市が適地であると発言しています。
また、自民党・維新との連立合意文書に「副首都構想」が盛り込まれたことで、改めて議論が注目されています。
この点を踏まると、福岡市が“首都のバックアップ機能”を担う候補地として浮上しており、仮にその方向が進むなら、都市としてのポジション・求められるインフラ・人口動向・不動産環境などに影響が生じることが想定されます。

*参照記事*
副首都構想めぐり福岡市の高島市長「首都のバックアップ機能なら福岡は適地」 連立合意文書に「2026年通常国会で法案成立」明記
急浮上の副首都構想は「大阪ありき」か 「適地」九州の関心と不安
福岡市の現状
副首都としてのポテンシャルを語るうえで、現状の福岡市を整理しておきましょう。
福岡市では人口の転入超過が継続しており、住宅・賃貸需要の底堅さが確認されています。
オフィス市況では、天神・博多地区を中心に再開発・新規供給が高い水準で進んでおり、空室率低下・賃料上昇傾向も見られます。
一方で、住宅着工戸数の大幅な増加は建築コスト高騰などの影響で限界があるという指摘もあります。
これらから、福岡市はすでに「人・企業・オフィス機能」が一定流入・拡大しており、インフラ・市況としても“底堅い”と判断できる状況です。
副首都化がもたらす不動産市況への影響
仮に福岡市が副首都機能を帯びる、あるいはその可能性が高まるとすれば、不動産市場には様々な波及効果が想定されます。
以下、短期〜中長期に分けて整理します。
短期(構想発言~制度化前)
副首都という期待が先行するため、情報感度が高いエリア(例えば博多駅近辺、天神周辺、アイランドシティなど)で先行的な価格・賃料上昇が起きやすいです。

ただし実需(人や企業の移転)がまだ伴わない段階では、上げ幅が限定的であり、期待値とのギャップも予想されます。
中期(制度化・機能移転・インフラ整備開始)
省庁の一部移転、バックアップ拠点の設置、交通インフラの強化などが具体化すれば、企業のバックオフィス移転・支援機能の分散が進む可能性があります。
これに伴い、ファミリー世帯の流入・定住志向の高まりが住宅市場(戸建・マンション・賃貸)に影響を与えると考えられます。
徒歩圏・駅近の中古戸建や戸建賃貸の需要が強まる可能性があります。
オフィス需要の増加、企業誘致、拠点機能の多様化により、不動産用途の範囲も拡がり、商業・ホテル・物流用地も価値上昇の対象となります。
長期(副首都機能が定着)
地価・賃料の「底力」が増す状態となり、人口流入・企業流入が継続すれば、福岡市の不動産市場が一段と安定した上昇基調に入る可能性があります。
物流・港湾・空港などと結びついた産業用地・倉庫などの価値も相対的に高まり、「暮らし×ビジネス」の複合需要が強まると予想されます。
戸建賃貸業界への影響
上記不動産市況の動きは、戸建賃貸業(戸建賃貸住宅の運営・賃貸供給)にとっても重要なインパクトをもたらします。
プラス要因
福岡市への人口流入・定住志向が高まれば、ファミリー向け住宅の需要が増加します。
駅近・学校近・交通利便性が高い戸建賃貸物件の魅力が上がる可能性があります。
賃料上昇および空室率低下の流れがあれば、戸建賃貸事業の収益性も改善する可能性があります。
不動産価値上昇により、物件取得・保有資産価値面でも「将来性あり」として資金が集まりやすくなります。
注意・リスク要因
期待ばかりが先行し、制度化・機能移転が思うように進まない場合、待機状態が長引くリスクがあります。
短期的には価格・賃料上昇の反動や過熱懸念もあります。
建築コスト・土地取得コストの高騰が戸建賃貸の新規参入を難しくする可能性があります。
また需要が集中しすぎるエリアでは、物件取得価格が上昇し、利回りが圧迫される可能性があります。

(写真:エクリュ上峰)
福岡市はますます投資対象として活性化する
以上を踏まると、仮に福岡市が副首都候補地として位置づけられて機能の一部移転・インフラ強化が進むなら、同市の人口・企業・インフラ・不動産市場すべてにポジティブな連鎖が生まれる可能性が高く、特に戸建賃貸事業者・不動産投資家にとっては「成長マーケット」としての魅力が増すと考えられます。
つまり、福岡市の人口がさらに増え、生活・働く拠点としての魅力が高まれば、戸建賃貸を含む住宅賃貸市場全体が活性化し、物件価値・収益性ともに期待できる状況が整いつつあるということです。
副首都機能の整備は単なる一時的な話題にとどまらず、都市のあり方そのものを変える可能性があります。
福岡が全国から注目を集める中、不動産市場にも中長期的な追い風が吹き続けることが予想されます。
今後、どの程度のスピードで制度が進み、どの範囲の機能が移転するかによって変化の大きさは異なりますが、福岡市が持つ成長ポテンシャルがさらに引き出されることは確かです。
その変化の波を見極めながら、将来の価値創造につながるエリアや物件への関心が、ますます高まっていくことでしょう。
ライター:森田 貴大 AM事業部

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