メタバースにおける土地活用の可能性
メタバースとは
メタバースとは、英語の「超(meta)」と「宇宙(universe)」を組み合わせた造語で、インターネット上の仮想空間のことを指します。
2022年から大きな注目を集め、様々なメディアでも取り上げられています。
メタバースが注目されるようになった背景
Facebookの社名変更
2021 年に大手 IT 企業「Facebook」が「Meta」に社名変更しました。
社名変更によってイメージを刷新し、仮想現実などの成長領域に注力しています。
新型コロナウイルス
新型コロナウイルスが流行したことにより、物理的な接触や交流が大きく制限されました。
非接触で活動できるメタバースでは、リアルタイムで様々な交流をすることが可能です。
外出する必要がなくネット上で社会生活を送れるという点で、メタバースへの注目が加速しました。
メタバース上の土地(不動産)とは
メタバース上の土地は、世界中の投資家から注目されています。
既にメタバース上の不動産は活発に売買されており、2022年の取引金額は1,000億円を超えると予測されているそうです。
仮想空間の不動産は、NFTによって不動産の所有者情報や持続性が確立されています。
※NFTとは、「Non-Fungible Token:非代替性トークン」の略で、偽造不可な鑑定書・所有証明書付きのデジタルデータ」のことを指します。
ブロックチェーン技術により、デジタルデータに唯一無二の価値を持たせることが可能になりました。
実際の不動産同様、経済的価値が担保されているわけではありませんが、メタバース上の土地は供給される区画が制限されているため、その希少性から一定数の需要が確立されています。
※土地が売買できる人気のメタバース
(出典:初めてのThe Sandbox)
ただ、現状は土地供給数が制限されていても、プラットフォームによって増やすという変更はできますし、暗号資産(仮想通貨)同様に新しいメタバースを生み出すこともできるため、今後土地売買ができるメタバースは増えていく可能性があります。
そうなるとメタバース内の土地は希少性がなくなるため、資産価値が下落する可能性は高いといえます。
メタバースにおける土地活用の可能性
個人投資家にとって
個人の不動産投資目線で考えると、主に下記の3つの活用方法が考えられます。
- 転売
- 土地の賃貸借
- 建売
その中でも、「建売」は3Dによる建築物の作成が必要で技術がいるため、誰でもできるというわけではありません。
しかし、この「転売」「土地の賃貸借」の2択を行うにしても、土地購入の判断はかなり難しいと思います。
根本はバーチャルである以上、立地に価値を見出すことが難しいという方も多いでしょう。
企業にとって
現在多くの企業がメタバース上で店舗を出店したり、イベントを開催したりと主に広告としてメタバースの土地を利用しています。
そういった意味では、企業がメタバース上の土地を購入するメリットはありそうですが、そもそもプラットフォームの利用者が増えていかないと広告の費用対効果は高まっていかないかもしれません。
まとめ
現実世界の不動産は現物資産であり、生活になくてはならない「住」を担うという強みがあります。
一方、メタバース上の不動産は現物ではなく、生活になくてはならないものではありません。
そういった意味では、メタバースの需要が今後高まっていくかを予想することは難しく、当然利用者が増えなければ、メタバース上の不動産の資産価値は下落します。
合わせて、仮想通貨の価格の変動によりメタバース上の不動産価値が上下するというリスクもあります。
そうはいっても、将来的には現実世界ではなくメタバース上に暮らし、お金を稼ぐ人が多く生まれてくるとも言われています。
そうなるとメタバースにおける不動産投資が一過性のものではなく、メタバース上の不動産価値が将来的に上がる可能性を秘めているともいえます。
ライター:森田 貴大 AM事業部
「素直な心と真摯な対応」
不動産の投資コンサルをメインに、土地活用のご提案として『戸建賃貸エクリュ』の建築に携わっております。
CPM(不動産経営管理士)の理論を基に投資分析を行い、資産運用のお手伝いをいたします。
また、『戸建賃貸エクリュ』だけでなく、お客様の大切な資産である土地を、どう活用していくことが最善なのかを提案いたします。
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CPM®(公認不動産経営管理士)/宅地建物取引士